浮遊ゴミ。
それは塗装現場において、ブツ不良に次ぐ永遠のテーマです。
とにかく、どこにでもいます。
ホコリ。
目に見えるものもあれば、見えないレベルのものもあります。
しかも厄介なのが、完全になくすことができないこと。
だからこそ、塗装現場では永遠のテーマになります。
ホコリの発生源は無数にある
ホコリの発生源は様々です。
例えば…
- 作業服
- 床(特に隅)
- 壁
- 天井
- 塗装ロボット
- 塗装ミスト
- 外部から持ち込まれる製品
- 段ボール製の通函
挙げればキリがありません。
つまり、発生源が多すぎる。
これがホコリの厄介なところです。
ホコリは言い訳にされやすい
ホコリにはもう一つ特徴があります。
それは、言い訳に使いやすいということ。
例えば。
- 「今日は品質確認で出入りが多かった」
- 「今日は湿度が低かった」
- 「今日はホコリが舞いやすかった」
こういう言葉が現場ではよく出ます。
でも、言い訳です。
もちろん事実のこともあります。
しかし、便利な逃げ道にもなりやすい。
だからこそ管理者は、そこで思考停止してはいけません。
「ホコリだから仕方ない」
これが一番危険です。
ホコリはなくせない。だから管理する
ホコリは絶対に発生します。
ゼロにはできません。
だから重要なのは、管理すること。
そのために必要なのが、環境管理と清掃です。
湿度管理はかなり重要
塗装に関わる作業場の湿度管理。
これがかなり重要です。
理想は、『湿度50〜60%』この辺り。
ブース内なら、ボイラー加湿などで管理しやすいです。
でも問題は、加湿設備がない場所。
そういう場合でも方法はあります。
- 床に水を撒く
- 加湿器を置く
- 水を張った容器を置く
これだけでも違います。
加湿をすることで、床や壁に付着したホコリの再飛散を抑えられます。
これだけでも効果があります。
水を張った容器などは、その中に浮いているホコリの量で、『作業場がどれだけ汚れているのか』ということを目で見て確認することも可能です。
清掃方法にも注意が必要
清掃も重要です。
でも、やり方を間違えると逆効果です。
理想はこうです。
- 生産終了後──床、壁、天井を拭く。
- 次の日の朝──床に落ちて蓄積したホコリを回収する。
ここで注意。
ほうきはNG──ホコリが舞う
布モップもNG──ホコリ製造機になる
おすすめは、スポンジ系モップです。
生産後はゴシゴシ拭いて、朝一は丁寧に回収する。
これが理想です。
給排気バランスも重要
ブース内の給排気バランス。
これも重要です。
排気が強すぎると、ブース内が負圧になります。
すると、外部からホコリを吸い込んでしまいます。
負圧とは気圧が低い状態。
空気は気圧の高い方から低い方へ移動します。
逆に吸気が強すぎると、正圧になります。
正圧は気圧が高い状態。
先ほどとは逆なので、ホコリ侵入は抑えられます。
でも、排気能力を超えると、塗装ミストがブース内に滞留してしまいます。
これも問題です。
理想は、弱正圧です
正圧確認の簡単な方法
現場にブース内の気圧を確認するためのゲージなどがなくても確認はできます。
それは、ブースドアを少し開けるということ。
この時、少し押し返される感じがあればOK。
逆に、引っ張られる感じならNG。
外気を吸っています。
この確認は簡単で結構有効です。
私の現場でやっている対策
私の現場では、かなり物理対策をしています。
- 作業場全体の加湿
- 壁養生
- ダストキャッチャー塗布
- ロボット養生へのワセリン塗布
- ダストキャッチネット設置
この他にも、空気中の目に見えないホコリや異物の量を測る、パーティクルカウンターという計測器を使って、定期的に環境測定をしています。
これは機器の有り無しがあると思うので、必須ではありませんが、是非とも導入を見当してみてはどうでしょうか。
かなり徹底した環境管理をしていて、少しやりすぎと思う人もいるかもしれません。
でも、やりすぎはありません。
ホコリはどこにでもいるからです。
最後に
ホコリ対策は、一つ一つの効果だけを見ると小さいかもしれません。
私の職場でも言えることです。
「本当にこんなことをやって効果があるのか?」
こう言う人も少なくないです。
でも、その小さな積み重ねが、工場全体の品質を支えているのです。
とても地味です。
かなり面倒です。
終わりもありません。
でも、それが品質管理です。
ホコリはなくならない。
だから、管理し続ける。
これが塗装現場の現実です。
ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。
私の書いたブログをまとめた【Fixer辞典】を貼っておきます。
もしよかったら読んでみてください。







