色ムラって、辛いですよね。
分かります。
だって、私も辛いから。
塗装って、条件が少しズレるだけで、まだらになったり、グラデーションのようになったりします。
これが色ムラです。
簡単に言えば、塗り厚の差なんですよね。
でも、塗装だけが原因ではありません。
今回は、私の職場で実際に発生した色ムラの原因と対策を、状況別に紹介していきます。
皆さんの職場に合った対策のヒントになれば嬉しいです。
- 色ムラの原因① 塗料の乾きが速すぎる
- 色ムラの原因② 塗料の乾きが遅すぎる
- 色ムラの原因③ 薄く塗りすぎる
- 色ムラの原因④ 厚く塗りすぎる
- 色ムラの原因⑤ ティーチングと治具変形
- 色ムラの原因は無限にある
- 最後に
色ムラの原因① 塗料の乾きが速すぎる
乾きが速すぎると、塗料が均一に広がる前に乾燥してしまいます。
その結果、ムラになります。
これはかなり多いです。
対策はシンプルです。
- ブース温度管理
- 塗料配合管理
この徹底ですね。
結局ここに戻るんです。
色ムラの原因② 塗料の乾きが遅すぎる
逆に、乾きが遅すぎても色ムラになります。
特に、ベース塗料内の…
- マイカ
- ラメ
- パール
こういった光輝剤などは、乾きが遅いと泳ぎすぎて、動きすぎる。
その結果、偏りが発生して色ムラになります。
これも塗料管理が重要ですね。
色ムラの原因③ 薄く塗りすぎる
単純です。
薄いと、下地が透ける。
これを、『スケムラ』と呼びます。
当たり前ですよね(笑)
しかも薄いと、乾燥も早くなる。
つまり①同様、乾燥しすぎによる色ムラも起きやすいです。
色ムラの原因④ 厚く塗りすぎる
逆に厚すぎてもダメです。
乾きが遅くなる。
結果、光輝剤が泳ぎすぎる。
乾燥遅れによる色ムラと同じになります。
③と④は、つまり塗り厚管理です。
ここが重要です。
条件設定を安易に触らない
ここは、かなり重要です。
- 吐出
- 霧化
- パターン
こういった条件。
現場で品質トラブルがあると、すぐ触りたくなりますよね。
でも、基本は触らない。
これが鉄則です。
今まで大丈夫だったのに、急に品質が暴れた場合、必ず別の原因が隠れています。
条件変更でその場をしのぐ。
気持ちは分かりますがこれは危険な行為。
しかもその変更を恒久対策にしようとすると、大抵面倒なことになります。
ロボット塗装の強みは、同じ条件で高速かつ安定して塗れることだということを、今一度思い出して下さい。
そこを人の感覚で弄り始めたら、自動塗装の意味が崩れます。
ただし例外もある
もちろん条件を安易に変更しないのには、条件があります。
現在の設定が、その製品に合っていること。
これが前提です。
特に重要なのは…
- 霧化
- パターン
この2つは、色ムラにかなり影響します。
基本的には、霧化強め。
パターンは適正幅。
これが基本です。
でも、ガン距離や塗料粘度で適切な条件というものは変わってきます。
パターン測定は必須
私の職場では、定期的にパターン測定をしています。
方法は簡単です。
- ガンの前にボードを置く。
- 1〜2秒吹く。
- その形を見る。
理想は、綺麗な縦長の楕円
これが正常です。
もし、ひょうたん型になったり、丸すぎる。
こうなったらNGです。
条件の見直しをします。
色ムラの原因⑤ ティーチングと治具変形
ティーチング不足による色ムラは、慢性的に発生する傾向にあるので、比較的分かりやすいです。
(修正は死ぬほど大変ですけどね)
問題は、治具変形ですね。
これが厄介なのです。
ハンガー変形という落とし穴
私の職場では、製品をハンガーという治具に乗せて塗装します。
吊り下げではありません。
ハンガーなのに上です(笑)
そして鉄製。
このハンガー。
熱風乾燥炉という大型の乾燥機を何度も何度も通るのです。
さらに、何度も塗装されるので、塗料も積もっていきます。
その結果、ハンガーは変形し、製品姿勢がズレます。
すると、色ムラになります。
もちろん色ムラだけではなく、様々な不良の原因にも繋がります。
見つけられない不良ハンガー
これが一番辛いです。
色ムラ発生。
報告を受ける。駆けつける。
でも、原因ハンガーはもう旅立っている。
新しい製品を乗せて、次工程へ……(泣)
大量のハンガーに埋もれて、どれか分からない。
本当に泣けます。
ナンバリング管理を始めた
だから対策しました。
ハンガーに番号を付ける。
そして、製品にも使用ハンガー番号を記録する。
これなら、たとえ旅立っても、
帰ってきたところで捕まえられます。
小さな改善ですが、積み重ねが大事です。
ハンガー変形でなぜ色ムラになるのか
理由は単純です。
姿勢ズレ。
その結果…
- 未塗装部発生
- 意図しない塗り重ね
これが起こる。
つまり、スケムラや色ムラになります。
色ムラの原因は無限にある
他にもあります。
- ブース温度変化
- 生地帯電量
- 設備側の突発異常
原因は本当に多いです。
キリがありません。
最後に
不良全般に言えることかもしれませんが…色ムラは、終わりません。
今でも私の職場では発生します。
数は少ない…でもゼロではない……。
現在進行形で対策中です。
だから私は、色ムラとは戦うものではなく、付き合うものだと思っています。
ゼロを目指す。
でも、ゼロにならない前提で管理する。
そうすれば改善は継続します。
この意識が大事で、永遠のテーマですね。
皆さんの職場では、
どんな対策をしていますか?
もし良ければ教えてください。
私の経験が、
少しでも改善のヒントになれば嬉しいです。
ここまで記事を読んでくださり、ありがとうございます。
私の書いたブログをまとめた【Fixer辞典】を貼っておきます。
もしよかったら読んでみてください。







