こんにちは、Fixerです。
普段は、塗装不良の対策や、品質改善、現場管理のリアルについての記事を書いています。
ですがこの記事では、少しだけ私自身の話をさせてください。
なぜ、私がこれほどまでに『改善』にこだわるのか。
なぜ、綺麗事と言われようと『初心を忘れない』『他人に優しく』という言葉を現場で大事にしているのか。
それには、私自身の少し重たい人生経験が深く関わっています。
現場のリアルと、すり減っていく心
私はこれまで、そこそこ濃い人生を送ってきました。
若い頃から大きな会社に身を置き、最前線の現場を見て、人を見て、教育を見てきました。そこで得た知識や技術は、間違いなく私の財産です。
しかし同時に、会社の「影」の部分も嫌というほど見てきました。
恐怖で人を支配しようと怒鳴り散らす上司。
それに怯え、ただ顔色を伺って萎縮するだけの新人。
疑問があっても「こんなことを聞いたら怒られる」と口をつぐんでしまう空気。
そして、何かトラブルが起きれば、仕組みではなく現場の「人」にだけ責任を押し付ける文化。
私自身も、その理不尽な空気の中で深く息苦しさを感じ、もがき苦しんでいました。
愛だけじゃやっていけない
私には、結婚していた時期があります。
しかし、リーマンショックという抗いようのない時代の大きな波に飲み込まれ、離婚という結末を迎えました。
その時に言われた言葉があります。
『愛だけじゃやっていけない』
この言葉は、今でも私の心の奥底に深く突き刺さっています。正直に言えば、私の人生において最も大きな穴が空いた瞬間でした。
人は、理想や綺麗事だけでは生きていけない。
どれほど想いがあっても、冷酷な現実の前ではどうにもならないことがある。
その痛みを骨の髄まで味わいました。
でも、だからこそ思うのです。現実はこれほどまでに厳しく、理不尽なのだから、せめて自分の手の届く範囲くらいは、他人に優しくしてもいいんじゃないかと。
届かなかった本音と、後輩の死
昔、一人の後輩がいました。
いつもどこかビクビクしていて、要領も良くはなかったけれど、どこか憎めない人でした。周りからは「いじられキャラ」のような扱いを受けており、私なりに彼のことを気にかけて、フォローしているつもりでした。
でも、私の声は、彼の本当のSOS(本音)には届いていなかった。
その後輩は、自ら命を絶ちました。
泣きました。本当に、本当に悔しかった。
『もっと何かできたんじゃないか』『なぜ気づけなかったのか』と、自分を何度も責めました。
でも、同時に一つの残酷な真実に気づかされたのです。
「人は、心が完全に壊れる限界まで、本当の弱音を吐けない生き物なんだ」と。
私が他の記事で「怒る上司はダメだ」「報連相のしやすさが全てだ」と繰り返し書いているのは、単なるマネジメントの理論ではありません。
「安心できる空気」が現場になければ、人は本音を隠し、やがて心が死んでしまうからです。私はそれを、一番最悪な形で学びました。
生きることを選んだ
後輩が亡くなった後、私自身も限界を迎えていました。
『このままこの場所に居続けたら、次は自分が壊れる』
本能的な危機感でした。だから私は、その会社を辞めました。
周りから見れば「逃げた」のかもしれません。でも、私は自分の心を守るために「生きること」を選びました。
今振り返っても、あの決断は間違っていなかったと確信しています。
なぜ私は『初心を忘れない』のか
現場に長くいると、経験を積んだベテランほど「初心」を忘れます。
自分だって昔は何も分からず、失敗ばかりしていたはずなのに、いつの間にかそれをごっそり忘れ、『なんでこんなことも分からないんだ!』と新人に怒りをぶつけます。
私は、絶対にそういう人間にはなりたくありませんでした。
分からない人は、分からないんです。
だったら、分かるように教える。伝わらないなら、自分の伝え方を変える。標準書を押し付けて終わるのではなく、その人が動ける仕組みを作る。
相手の目線に立つこと。それこそが、本来の「改善」の第一歩だと私は信じています。
『Fixer』という名前に込めた想い
Fixer(フィクサー)とは、「直す人」「問題を解決する人」という意味です。
塗装の不良を直す。設備の不具合を直す。
もちろんそれもFixerの役割です。
でも、私が本当に直したいのはそれだけではありません。
ギスギスした人間関係。
本音を言えない職場の空気。
人をすり減らすだけの古い考え方。
そういった、現場の「目に見えない不良」を、少しでも良い方向へ修正(Fix)していきたい。そんな想いを込めて、この名前を名乗っています。
もちろん、私自身も完璧な人間ではありません。
今でも現場で失敗しますし、理不尽なことにイライラもします。愚痴だってこぼします(笑)。
でも、それでも。
他人に優しく。
初心を忘れず。
そして、改善を止めない。
そんな不器用な生き方を、これからも続けていきたいと思っています。
最後に
このブログは、単なる塗装不良の対策マニュアルではありません。
私が現場で見てきたリアル。
苦しんできたこと、失敗してきたこと。
そこから泥臭く学んで、改善してきたこと。
その全てを、少しずつ書き残していく「人生の記録」です。
画面の向こうで、かつての私や後輩のように、職場のトラブルや理不尽な人間関係に悩み、困っている誰か。
そんなあなたの役に、少しでも立てたなら、これほど嬉しいことはありません。
そして同時にこの場所は、**未来の私自身が、決して「初心」を忘れないための戒めの場所**でもあります。
長くなりましたが、これが『Fixer』の正体です。
これからも、よろしくお願いいたします。
少し重い内容となりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
まとめ記事『Fixer辞典』貼っておきます。
気になる方は、気軽にどうぞ♪







